総監とITパスポートの出題範囲

 技術士2次試験(総合技術監理部門)(以下「総監」という。)の試験は下図に示すとおり、5つの管理(経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理)を広く深く理解することが必要となります。
 なお、説明を容易にするために下図に対して、赤枠と左端の1から5の数字を加筆修正していることについてご理解お願いします。

総監キーワード

引用元:総合技術監理部門 キーワード集(2022) (mext.go.jp)
https://www.mext.go.jp/content/20211220-mxt_kiban02-000019596.pdf

 そして、ITパスポートの出題範囲は以下のとおりです。

IP出題範囲

引用元:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲 (ipa.go.jp)
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

 上の2つの図を比べてみると、似ているような似ていないような、どちらかというと似ていない印象の方が強いと思います。 

総監とITパスポートとの出題範囲の類似性

 そこで、令和2年5月30日にITパスポートの過去問を3回分(300問)を全く初見で解いた結果を下表に示します。
 ITパスポートの試験の合格基準を簡単にまとめると「合計で60%以上かつ各分野でそれぞれ30%以上が必要」であり、過去問の結果からは不合格となります。
 この原因はテクノロジ系の低い正解率であり、ICT分野に疎いという弱点が顕著に現れてしまいました。しかし、ストラテジ系とマネジメント系においては、総監の勉強が役に立ち、高い正解率であったことから、テクノロジ系の正解率を上げれことができれば、合格できる算段が立ちました。 

出題分野出 題 数正 解 数正 解 率
ストラテジ系105問 87問約83%
マネジメント系 60問 45問 75%
テクノロジ系135問 30問約22%
  合計300問162問 54%
過去問3回分の結果


 以上のことから、個人的な見解となりますが、「総監とITパスポートの出題範囲は半分程度類似している」と言えると思います。